第3章 アイドルのステージへGO!
帰り道。私は、緑間と並んで歩いていた。
「……あ」
顔に冷たいものが当たる。
雪が降っていた。
「初雪だね」
緑間「……ああ……」
住宅街に差し掛かる。
「わっ……と」
雪が積もりはじめ、歩くのが困難になってきた。
「あれ、そこ歩きにくくない?」
緑間は、なぜかあるマンションに背中を向ける形で歩いていた。
丁度ポストが隠れるようになっている。
つまり、表札も見えない。
「なにを隠してんのっ!」
緑間をどかして、表札を見ようとする。
やはり雪が積もっているので、軽く払いのけ、
心当たりのある名前を探す。
……もしかして。
下から二段目の、ある表札の名前。
火神