第6章 お風呂【土方十四郎】
その日凛は仕事がたくさんあって、お風呂に入れたのは真夜中だった。
凛「まったく…隊士の奴らめ、洗濯物くらい早く出せっての。土方さんに言いつけてやる。」
疲れた体を癒すべく浴槽に深く沈んだ。
凛「ふぅー…癒されるぅ…」
だが一つ、不満があった。
凛「今日、土方さんに会ってない…」
恋人になったのはつい最近。
出来る事なら四六時中顏を見ていたい所だ。
凛「土方さん…」
愛しい彼の事を思って浴槽の縁に頭をもたれかけた時
━ ガラッ ━
誰かが風呂場へ入ってきた。
凛「えっ!?だ、誰っ!?」
この屯所に女は一人しかいない。
慌てて置いていたタオルをつかみ、前を隠して問うた。
土「っ!?その声は…凛か?」
湯けむりの中から現れたのは、引き締まった体にタオルを巻いた土方だった。
土「わ、悪い!!す、すぐ出る。」
焦ってすぐに出ようとする土方。