第27章 お化け屋敷【沖田総悟】
見れば、沖田の耳が心なしか赤く染まっている。
言葉の意味を理解した途端。凛の頬も赤く染まった。
「……すみませんでした…これからははぐれないようにします……」
「…分かりゃあいいんでぃ。」
ドがつく程のSだし、全然恋人扱いしてくれない。
だけどちゃんと想ってくれている。
それだけで十分幸せな凛であった。
「もう日も暮れる。帰りやしょう。」
そう言って歩きだした沖田の歩調は、心なしかゆっくりだった。
「(私に合わせてくれてる…)」
凛の顔からは笑みがこぼれた。
なんだかんだ幸せな二人であった。