第27章 お化け屋敷【沖田総悟】
「沖田さんっ!あれに乗りましょ!!」
「一人で行きゃい…」
「ほら!モタモタしてないで!!」
向かった先はジェットコースター。
「沖田さん!次はあれです!!」
「俺はそこで休…」
「空いてる!ラッキー!!」
向かった先は上から落下するアレ。
「あれまだ乗ってない!」
「だから俺は…」
「あーっ!閉めないで!!二人乗りまーすっ!!」
今度は左右にゴンドラが揺れるやつ。
「ベーシックなコーヒーカップも乗らなきゃ!!」
「………………。」
「回して回しまくるぞーっ!!」
凛は沖田を引きずりまわし、一人キャイキャイと遊園地を楽しんでいた。
「………絶叫系を恐がらないとか…つまんないでさぁ。」
普段ならあまり出さない疲れた表情を見せながら、沖田はそう呟いた。
「ん?何か言いました?」
「………いや、何でも。」
「そうですか……あ!次、あれ!!」
またしても絶叫マシーンに向かう凛に、沖田は呆れながらも、周りに見えない程度に苦笑をこぼした。