第25章 反省会【佐々木異三郎】
「お帰りなさい、凛さん。」
見廻組に所属する凛は、任務から帰って早々に局長室に呼び出された。
局長、佐々木異三郎は局長イスに座り、机に両肘をついてこちらをジッと見つめた。
「一ノ瀬凛、捜査任務より無事帰還いたしました。」
「無事…?どこがですか。」
佐々木がそう聞き返すのも当たり前。
今凛は、白い制服ではなく白いガウンに身を包み、加えて他の隊士に体を支えられて立っているのだから。
「凛さん、あなたにはお話があります。」
佐々木はゆっくり立ち上がり、凛の前に立って、隊士が支えるために持っていた手を取る。
「ご苦労様でした。下がりなさい。」
そして局長の一言で隊士は局長室を出ていった。
「立ち話もなんです。応接間へ。」
佐々木は凛の手をとったまま、凛を隣接する応接間に連れていった。