第23章 お使い【高杉晋助】
━ バンッ ━
「高杉さんんっ!!」
夜、買い物から帰った凛は真っ先に高杉の部屋に向かい、怒号と共に扉を乱暴に開けた。
「帰ったか。ちゃんと全部買ってきたか?」
「ぐっ…か、買ってきましたよ!!買ってきましたけども!!何買わせるんですかっ!!」
「ん?何かまずい物でもあったか?」
口の端が上がっている。
確信犯だ…絶対。
「よくもぬけぬけと…っ!」
「ほら。」
「なんですかっ!!」
「買ってきたんだろ。早く渡せ。」
「……次は…自分で買ってください。」
恥ずかしさと若干の怒りで顔を赤らめながら、ゴムの入ったビニール袋を高杉に手渡す。
その瞬間凛は腕を掴まれてベッドに座る高杉に引き寄せられた。
「きゃっ!な、何を…」
「折角だ。今使う。」
「え…。」
久々間近で見た高杉の目には…既に「オス」の光が宿っていた。