第14章 年末【土方十四郎】
「煙草吸っていいか。」
「もちろん。はい、どうぞ。」
凛はベッドの横の棚に置かれた煙草を隣の土方に渡した。
二人の"初めて"の後、お風呂も済ませてベッドの上でまったりしている所だ。
「……ふうぅ…」
ゆっくりと煙を吐き出す土方を凛はジッと見ていた。
「ん?どうした。」
「いや…綺麗なお顔だなと思って。」
「なにおべっか使ってんだよ。」
土方は口角を上げながらうつ伏せている凛の髪をクシャクシャと撫でた。
今ダブルベッドの上で二人は裸で、互いの下半身に布団が被さっているだけという格好だった。
凛はうつ伏せているため背中が露になっている。
「お世辞じゃないですよ。本当…カッコいいです。」
「………っ……んだよ…」
照れくさいのか土方は少し顔を背けてしまった。
凛は飽きずに土方を見つめていた。
カッコいいし逞しい…
ホント、こんな人が私の恋人だなんて信じられないや