第3章 2人の気持ち
この目、反則だよ。
「私も、森山君が好きです。」
森山君を信じて告白の返事をした。
「ほ、本当に?」
森山君の顔が驚きと喜びが混じった表情に変わる。
彼も私の返事を半信半疑に受け止めているようで、恐る恐る私の体を抱きしめようとする。
私の背中まで腕が伸びるが、なかなか距離が縮まらずもどかしい。
「本当だよ。森山君大好き。」
彼の不安を消すように私からギュッと抱きついた。
「でも、あんまり他の女子の事を可愛いとかデートしようって誘ったりしないでね。」
私、結構ヤキモチ妬くよ。
1番重要なところは最初に釘を刺しておく。
「もちろん!ちゃん以外の女子なんて俺の瞳に入らないよ。」
あ、調子良い事を言い出した。
でも本当に嬉しい。
「外はもう暗いから帰り道、送らせてくれない?」
「うん、ありがとう。」
初めて彼と手を繋いで、初めて一緒に帰る。
目が合うと照れ臭くてお互い笑ってしまう。
私は今日、森山君の彼女になった。