第14章 修行と執事とキルア救出
「…あそこよ」
森のなかを歩いて数十分。
カナリアが指差す方向に大きな屋敷が見えた。
で、でかっ!
「ん?」
さらに屋敷に近づくと、外に5人の執事が待ち構えていた。
そして、真ん中の眼鏡の執事が前に出る。
「ゴン様、クラピカ様、レオリオ様、様でございますね?どうぞ、中へ」
「先程は大変失礼いたしました。奥様から連絡があり、あなた方を正式な客人として迎えるよう申しつけられました」
目の前に座った眼鏡の執事がそう言った。
……うん、てかこの屋敷、執事用だったなんて。
広すぎじゃね!?
「心遣いは嬉しいが、オレ達はキルアに会うためにここに来たんだ。出来ればすぐにでも本邸に案内してもらいたいんだが」
「え、」
隣に座るレオリオが言った。
いや、なんか私キルアのお母さん怖いから行きたくないな。
そう思ってると、執事さんがキルアはこっちに向かってきているので心配ない、と言った。
キルアナイス!!
やっぱ会えないなんてウソか!!ツンデレめ!
「…さて、ただ待つのは退屈で長く感じるもの。ゲームでもして時間を潰しませんか?」
「ゲーム?」
「格ゲーなら任せろ!」
「お前は少し黙っていろ!!」
「熱っ!!あっつ!!お茶かけなくたっていいじゃん!!」
マジでお茶かけてきやがったよクラピカ!
普通の人なら死んでるね!クソ熱いもん!
つか、最近クラピカだんだんひどくなってきてるような……
「あの、よろしいですか?」
「あ、ごめんなさい。いつものことなので」
「そうですか」
執事さんはコインを取りだし、ピン、とはじく。
パシッ!
「コインはどちらの手に?」
お、なるほど!当てっこゲームか!
今のはどうみても……
「「「「左手」」」」
しかも全員一致。
「ご名答、では次はもっと速くいきますよ」
執事さんはもう一度コインをはじく。
パシッ!
「さあどちら?」
え、はやっ!!
「え、わかんな「また左手」えええええっ!?」
当たりは左手だった。
え、ちょ、分かってなかったの私だけですか。