第14章 修行と執事とキルア救出
…………え、それってどういうこと……??
「紹介が遅れましたね、私はキルアの母です。この子はカルト」
あ、あの子カルトちゃんっていうんだ。
かわいいなぁ……って、ちがうちがう!
「……キルアが私達に会えないのはなぜですか?」
「独房にいるからです」
「ど、どくぼっ……!?」
次から次へとありえんことばっか言うママンだな!
「キルは私を刺し、兄を刺し、家を飛び出しました。しかし反省し自ら戻って、今は自分の意思で独房に入ってます。ですからキルがいつそこから出てくるかは…………」
………?
…………ん?
出てくるかは?
キルアのお母さんは急にフリーズした。
そして、
「まぁあ!!お義父様ったら!!なんでジャマするの!?だめよ!まだつないでおかなくちゃ!!!」
「!!?」
急にヒステリックになった。
「私は急用ができたので、これで。また遊びにいらしてね」
えっ!もう行っちゃうのかよ!
「待ってください!」
ゴンがあわてて引き止めた。
「……何かしら?」
「オレ達あと10日間くらいこの街にいます。キルアくんにそう伝えてください」
「……分かりました、伝えておきましょう。それでは………」
キルアのお母さんはそう言って去っていった。
「ん?」
しかし、カルトちゃんだけ残ってこっちを見ている。
しかもなんか私が睨まれているような……。
「あの、行かなくていいの?カルトちゃん」
「……………」
「……あ、あの「僕は男だから」………は?」
パードゥン?
「この子かわいい女の子だな的な視線で見てたから、教えとくけど」
「カルトちゃん何してるの早くいらっしゃい!」
「はいお母様」
そう言ってカルトちゃんも去っていった。