第32章 涙と勧誘と脱出
「え、い、嫌ですよそんなん」
「いいじゃねぇかそんくらい」
「いだだだ‼︎左腕つかまないでェェ!」
やだやだ絶対やだよ!
絶対強いじゃんこの人!
すると、誰かがノブナガさんの手を振り払った。
「にさわるな」
「あ?」
「!!」
ご、ゴゴゴ、ゴォォン!!
「はケガしてるんだぞ」
「だからなんだよ」
「オレが代わりにやる!」
「はぁ?」
「ゴン!」
キルアが声をかける。
するとゴンはこっちを向いて、ニコッと笑った。
あ、今なら死ねる。
「大丈夫。キルアはを見てて」
ゴン……かっこいいよぉぉお!!
ノブナガさんもあきらめたのか、深くため息をついた。
「よし小僧、度胸は認めてやる。さっそく勝負だ」
「うん」
「それにしても、さっきのノブナガ気持ち悪かったよ」
「同感。はたから見てると幼女に迫るおっさんだったし」
「あぁ、あの無理やり腕つかんでるとこがまさにそうだったな」
「おいおいあんまり言うと本人に聞こえるぞ」
「聞こえてるよお前ら表出ろオラァッ!!」
陰口を言われてキレるノブナガさんであった。