第25章 お泊まりと友情とくじら島
……ある船内にて。
「あ、見えてきたよ!あれがくじら島!」
「うぉ!?どこどこ!?」
ゴンが指差す方向を見ると、水平線の向こうに可愛いくじら型の島が見える。
あれがゴンの故郷かぁ~…
うん、あの島の形からして穏やかな場所なんだろうな。
あれから私達は、ゴンの家に向かうためにくじら島を目指して船に乗っていた。
…といっても、もうすぐ着くんだけどね。
いやぁ、ミトさんってどんな人なんだろう??
「さて、じゃあそろそろ降りる準備しようぜ」
「うん!」
「うわー、すごい楽しみ!私、友達の家に遊びに行くのとか初めてだよ」
「……寂しいな」
「ちょ、黙ってキルア」
ムカつくけど、言い訳できないのがつらいんだなこれが。
「ほんと?じゃあ3人で釣りしようよ!美味しい魚が釣れるんだ」
「ゴン大好きぃぃぃ!!」
「どさくさに紛れて抱きつくなてめぇは!!」
「へぶっ!!!」
くじら島に到着し、ゴンについて歩いていくと一軒の大きな家が見えてきた。
そして洗濯物を干している女の人も見える。
うわー、きれいな人だなぁ……
するとゴンがその人に向かって叫ぶ。
「ミトさーん!!」
「はっ!?」
あれミトさんですか!!?
超絶美人なんだけど!!!
そしてミトさんと呼ばれた女の人は、こちらを見て目を丸くする。
「ゴン!?」