第17章 念と洗礼と200階突入!
「キルア君、さん、君達の本当の目的は何なんですか?」
ウイングさんは、私とキルアをロビーへ連れてきて一言。
も、目的ねぇ………
キルアと顔を合わせ、お互いうーん、と考える。
「目的っていわれてもなー……最初とかなり主旨変わってきてるし」
「ズシとウイングさんに会わなかったら、私とキルアはお金稼ぎだけのつもりだったもんね」
「そーだな。あ、でもゴンはヒソカって奴と戦うために武者修行に来てるんだ。それだけだよ」
確かに。
事の発端は"修行もできてお金も稼げる"って言葉だったし。
私は始めから金稼ぎしか頭になかったから、まさか念について修行を始めるとは思わなかったけどねぇ…。
「ゴンは一番この闘技場満喫してるよね!あんなボロ負けでも楽しそうにしてたし」
「お、もそう思った?オレも考えてたんだよね、それ」
そこで、ウイングさんの顔色が変わった。
「命さえ落としかねなかったあの状況を、楽しんでいた……と?」
「え、はい」
「……………」
え、ウイングさん黙っちゃったよ!
やば!こいつらマジおかしいんじゃね?って思っちゃったかな!?
「……もう遅いよ。もう知っちゃったんだからさ、オレもゴンも」
少しの沈黙を、キルアが破った。
「教えたこと後悔してやめるんなら、他の誰かに教わるか自分で覚えるだけだし」
おい、なんで一瞬こっちをチラ見したんだキルア。
私は教えられないぞ!
「責任感じることないよ。オレの兄貴もヒソカも念の使い手だったんだから」
「…………」
ウイングさんはしばらく考えたあと、決心したように分かりました、とつぶやいた。
「途中で降りる気はありませんよ。むしろ伝えたいことが山ほどあります」
あ、良かった。
どうやら私達をおかしいとは思ってなかったみたいだわ!