第1章 プロローグ
「……お前、親は?」
「さっきしんじゃった」
「…そうか」
背の高い彼は、悲しいような強いような瞳で私を見る。
「オレと来るか?」
「やだ」
「じゃあ面倒をみてやろうか?」
「……なんでそんなにしてくれるの?」
私のこと何にも知らないのに…と付け加える。
すると彼は一瞬キョトンとして、また笑顔に戻った。
「気に入ったんだ。なぜかは分からないけどな……………お前が一人でも生きていけるようになるまで、一緒にいてやる」
ふわりと頭を撫でられる。
とても強くて、孤独で、優しくて、なのに雲を掴むような絵空事ばかり語る大きな彼は………立派な狩人(ハンター)だった。
『えそら狩人』