第10章 Valentine2(及川、月島、夜久、赤葦、黒尾☆)
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お相手は”赤葦 京治”
夢主は クラスメイト
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いつもより早く学校に着いた私は、教室に赤葦君と女子が二人きりでいるのに気付いた。私がその場から立ち去ろうとした時、赤葦君の声が聞こえた。
赤「すみません。甘いものが苦手なので、気持ちだけ頂きます」
チョコを渡そうとした彼女は、肩を落とし自分のクラスへと帰っていった。
今日はバレンタイン。赤葦君は他の休み時間も呼び出しやチョコを全て断り、誰からも受け取らないみたいだった。
・・・実は私も赤葦君にチョコを用意していた。でも皆のように、断られるのを知っていて渡す勇気がなかった。
いっそ渡して玉砕したら諦められるのに。それを分かっていて告白できないヘタレだから、彼氏ができないのかもしれない。
所詮、赤葦君は高嶺の花なんだ・・・。私は自分に言い聞かせ、諦めることにした。