第28章 lovesickness (月島 蛍)
その後向かったスポーツ用品店での買い出しが終わると外はもう暗くなっていた。
月「これで買い物終わり?」
貴「うん。今日は月島君のおかげで助かりました」
ほんとに、今日一人で買い物だったら、日向君のこと考えて買い物なんてできなかったかもしれない。おまけに可愛い洋服も買えたもんね。
月「じゃぁ暗いし送る。通り道だから」
貴「ありがとう」
暗くなった道を二人並んで歩く。あ、月島君私の歩く速さ合わせてくれてる。いつももっと早く歩いてるのに・・・。なんかこういうところってスマートだなぁ。
しばらく歩きCDショップの前に差し掛かったその時、以前から気になっていた曲が聞こえてきた。
貴「あ、これ」
月「何?」
貴「この曲前から気になってて、CDが欲しいんだけど歌手とか曲名とかわかんなくって、・・・」
月「・・・意外。こういうロックっぽいのも聞くんだ」
貴「兄がいるからその影響かも。私、お兄ちゃんっ子だったし。あ、でも流行りの曲とかも聞くよ」
月「・・・僕この曲のCD持ってるから貸してあげるよ」
貴「え、ホント?!嬉しいありがとう!!」