第24章 カレシノジョウケン(灰羽リエーフ)
デザートバイキングも堪能したので、お兄から連絡がある前に帰る事になりホテルを出たんだけど・・・マズイ、歩くたびに踵がズキズキする。
自然と歩みが遅くなりリエーフとの距離がだんだんと開いていく。それに気づいた彼が私の所まで戻ってきてくれた。
リ「すみません、歩くの早かったですよね。ってつばささん歩き方変ですよ。足捻ったんですか?」
貴「ううん、大丈夫」
リ「大丈夫じゃないですよ、うわ、血が出てるじゃないですか。靴擦れっスね」
確かに痛みの酷い左踵を見ると皮が捲れて血が滲んでいる。そのとき身体がフワリと宙に浮いた。リエーフが抱き上げたのだ。
貴「え、ちょっとリエーフお願いだから下して!!」
こんな事されたの初めてで恥ずかしい。私は手足をバタバタさせて抵抗する。
リ「え、だって足痛いんでしょ?危ないからそんなに暴れないで下さいよ」
そういいながら公園のベンチまで連れて行き、座らせてくれた。
リ「ここで少し待っててくださいね!」
そう言ってあっという間にリエーフは公園を後にした。