• テキストサイズ

【HQ!!】私の居場所。

第7章 * "Great King"



烏野側のベンチに戻れば皆が心配をしてくれていた。もう体調が良くなったことを伝えれば、皆安堵の表情を浮かべて"よかった"と言ってくれた。
気にかけていた日向も、いつの間にかいつも通りの彼に戻ってて一安心だ。



―そして試合は3セット目、24vs21で烏野のマッチポイントへ。


ピーッ


選手交替の合図で、アップを終えた及川さんがピンチサーバーとしてコートに入る。


ピッ


試合再開のホイッスルが鳴り、及川さんはサーブトスを上げた。高くて、それでいて正確なトス。
キュッと足を踏み切って跳んだ彼の姿に、背筋にゾクリと冷たいものが走った。


勢い良く放たれたそのボールは月島くんの真正面へと一直線に飛んでいく。


「うっ!」


ゴッと鈍い音をたててボールは二階席に弾かれた。

…すごい威力……それに、正確なコントロール…


「これが……青城の主将……!」



続く2本目も月島くんをピンポイントで狙い打つ及川さんのサーブ。
月島くん自身も、悔しいのか顔を歪ませる。


「…よし 全体的に後ろに下がれ。
月島は少しサイドラインに寄れ」

「ハイ」


それを見兼ねた澤村先輩が守備範囲を広げる。


「…でもさ 一人で全部は―――
守れないよ!!」


それでもボールは月島くんの真正面に迷いなく向かっていく。

…でも、さっきより威力は弱い………!

とれる………っ!!



「ツッキー……!!」

/ 92ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp