第5章 変化
すぐに月詠が連絡を取りに行き、ほどなくして小さなビンを持って戻ってきた。
月「これを毎晩塗り続けろと言っておった。診察するまでもなかろうて、薬だけ渡された。」
銀「恩にきるぜ。」
凛「本当にありがとうございます。」
凛は深々と頭を下げた。
日「肌は大切にね!綺麗な肌は女の子の魅力の一つなんだから。」
凛「はい!!」
まだ治ったわけではないのに、銀時は満足そうだった。
店を出たところで銀時が日輪に呼び止められる。
月詠もニヤニヤしながら銀時に何か話をしていた。
凛もそれに混ざろうと店へ引き返そうとして、男にぶつかった。
凛「あ、ごめんなさい。」
「いや、いい。」
ひどく無愛想な男だ。
だが、凛を見るなり歩を止めた。
凛が首をかしげていると、男は被っていた笠を少し上げ凛に話しかけた。
「お前…一ノ瀬凛か…?」
凛が驚くと男は少し笑みを見せて名乗った。
「覚えてねぇなら仕方ねぇ。…高杉晋助だ。」