第5章 変化
ひとまずお互いに名乗った後、三人は日輪の元に向かった。
銀「吉原はどんな調子だ。」
月「お前のお陰で活気に道溢れておる。治安が悪いが…あとはわっちらの役目じゃ。」
銀「なによりだ。」
話し込む二人を凛はすぐ後ろで見ていた。
なんだか…お似合いだった。
月詠も先程までは冷たいオーラを放っていたのに、今はまんざらでもなさそうだ。
凛の心に少しモヤッとしたものが沸き起こる。
凛『…なんかイラッとする…』
だが、そこは凛も大人に近い年。
我慢我慢……
モヤモヤしている内に目的地に到着した。
三人は座敷に通され、そこで日輪という車椅子に乗った凛とした女性に会った。
日「いらっしゃい。あら、そちらの娘さんは?」
凛「あ、一ノ瀬凛と言います。初めまして。」
日「礼儀正しいわね。私は日輪。よろしくね。」
銀「今こいつはウチに住んでんだ。」
日「万事屋で働いてるの?なんだ…職に困ってるならぜひウチで働いてもらいたかったのに。」
月「こら日輪。むやみやたらに勧誘するでない。」
日「だってこんな美人さんなかなかいないわよ?」
凛「え…」
褒められているのに、凛は素直に返事出来なかった。