第4章 新たな生活
風呂からあがれば、ソファで神楽と凛がスヤスヤと眠っていた。
銀「ったく…風邪ひくだろうが。」
ゆさぶっても二人は起きないので、仕方なくおぶって寝床まで運ぶことにした。
神楽をおぶるとむにゃむにゃと寝言が聞こえる。
神「……うへへ〜…銀ちゃ…ほ〜れ…酢昆布だぞ〜………あげないネ…悔しかっ…ら…犬になる…ヨロシ…」
いや、どんな夢だ。
酢昆布なんぞ、俺はいらねえし。
なんとか神楽を押入れの布団に寝かせた。
次は凛だ。
俺は抱き抱えて寝室へ向かった。
が、途中、凛が神楽同様むにゃむにゃ言いながら…俺の首に腕を絡めてきた!!
おいいいいいい!!
耐えろ、俺!
目的地はもうすぐだ!!
歩を速めようとした瞬間、凛が寝言を言う。
凛「銀…さ……」
そして涙を一筋流す。
顔は安らかだ。
どうやら苦しいのではないらしい。
だが、寝言で名前を呼ばれ、かつ涙なんぞ流されると異常にドキドキする。
俺は何とか理性をかき集め、凛を布団に寝かせた。