第2章 黒蝶(銀時side)
凛「…取り乱してごめん。」
銀「いや、俺もいきなり問い詰めたりして悪かった。」
少し気まずい空気が流れる。
銀「…近くにいたって、どういう事なんだ。俺達は本当に探したんだ。」
凛「…天人に捕まっていたの。来てくれたのは知ってる。でも…助けを呼べなかったの。」
銀「何があったんだ。捕まってても叫ぶくらいできただろう。それに、お前くらいの能力があれば俺らが来るまでの時間稼ぎは出来たはず…」
凛「いくら私でも、怪物じみたオス数匹に襲われればひとたまりもないわ。」
銀「……襲われたって…まさか…」
凛「どんな女でも、輪姦(まわ)されてる姿なんて見られたくないものよ。」
銀「……!!なっ…」
凛「落ち着いて。続き話すから。」
凛はまるで自分の事でないかのように、淡々と話しだした。