第12章 あなたがいるから
それからは日輪、月詠、草太も混じって宴会となった。
まあ…皆さんご存じの通り月詠さんは酔うと大変な事になるわけで…
ご想像通り真夜中には全員潰れていた。
あちこちに酒瓶が転がって全員が雑魚寝をする中、ムクッと起き上がったのは銀時だった。
外の襖を開ければ月の光が部屋の中に差し込む。
酔い醒ましに淹れたお茶を持ってベランダ(?)の柵に寄りかかった。
月をしばらく眺めていると、ふと、隣に凛が来た。
凛「綺麗な月だね。」
銀「ああ…他の野郎は?」
凛「まだ寝てる。かなり飲んでた…てか飲まされてたからね。」
振り返れば全員泥のように眠っている。
凛「ねぇ、銀さん。」
銀「ん?」
凛は銀時を見つめる。
凛「…やっぱなんでもない。」
銀「なんだそれ。」
凛「じゃ、そのお茶ちょうだい。」
銀「ん。」
そう言って銀時は湯飲みの茶を口に入れ、ゆっくりと凛の方へ顔を近づけ…
凛「……んっ…」
凛の口にお茶を流し込んだ。