第9章 甘い香りはキケンな媚薬(銀時side)
俺は凛の元へ行き、縄をほどいてやった。
凛「銀さ…ありが…と…」
凛は苦しそうに胸を押さえた。
銀「おい。大丈夫か。」
あれ?
でも媚薬って、快感こそあれこんなに苦痛をもたらすモノだっけ?
新「銀さん…」
後ろで真選組が悪党共に手錠をかけている時、新八と神楽が少し暗い顔で俺の元へ来た。
頭「…へへっ…この薬はタダの媚薬じゃねぇさ…」
後ろを振り向けば、さっきボコボコにした奴が腫れ上がった顔でニタニタ笑っていた(のだと思う)。
頭「…この薬は始め、かなりの苦痛を伴うタイプだぜぇ。ほら、苦しいほど後の快感がたまらないって言うだろぉ。ちなみに使い方だがよぉ、キスをスイッチとしてその後、異性の匂いを嗅ぐ度に性欲増していくからなぁ。」
なんか一々ムカつく言い方だな。
俺は一殴りで、今度こそ意識を沈めてやった。
神「…銀ちゃん…治す薬あるかと思って探したケド…なかったアル。」
新「…凛さん、苦しそうですね。」
銀「…とりあえず戻るぞ。ここにいても何も解決しねぇ。」
苦しむ凛を背負い、俺らは万事屋へ向かった。