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【CDC企画】Bitter & Sweet

第1章 The day when the life changes





「大丈夫だよ。」


無理やり笑顔をつくる。

「お姉ちゃん、心から笑ってないでしょ!」

「あは…っ!」

そんな嘘の笑顔を見た少女がすかさずつっこんできたので、思わず吹き出してしまった。

「お姉ちゃん、笑ったー!」
「成都!作り笑いなんて似合わねぇからやめた方がいいぞ!」

「やめてよ、なんか恥ずかしいじゃん。」

ゲラゲラと笑い出す2人に、少しむっとしてみる。

「お姉ちゃん、笑ってた方が可愛いよ!ね、お兄ちゃん!」

「え…あ、うん、そうだな!」

可愛いに同意されて、私の心はふわふわとし始める。

それと同時にこの少女の前では自然に笑えるような、不思議な気持ちになる。



だがその気持ちも束の間だった。



「そういえば…名前は?」

「私ね美雪っていうの!」

「「!?」」

体に電流が走った気がした。
私…そして夕もピタリと止まる。


「どうしたの?」

美雪ちゃんの言葉で私たちは動きを取り戻した。

「な、なんでもないよ!」

言えるわけがない。

私たちの事情も、考えも。

初対面…ましてやこんな幼い子に話せるわけがない。



「そうだ、美雪。お前何歳だ?」

話題を逸らすように、夕が質問する。

「五歳だよ!」

また驚かされる。

五歳でこんなに話せるのだろうか。
小学校低学年くらいに思っていた。

随分と大人っぽいなと感心する。と、同時に私の中にある考えが浮かんだ。













(もしかして…美雪の生まれ変わり……?)


そんなわけ無いって馬鹿にされるかもしれない。

でも私は信じていた。


輪廻転生論も、美雪の最期の言葉も。



















探し歩いてる最中も一度浮かんだ考えが消えることはなかった。



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