第1章 カラフル 小説 No.1 青
二人掛けの場所
いつか忠義が言ってた違う世界のコト
急に大人になる莉奈が笑っていた
校舎裏の空き地から家路までの距離が
2人の全てだった小さな世界の中
忠義がくれたメールは
一言ガンバレの文字
すぐに返事は出来ずに
二年前、忠義と莉奈は高校を卒業した、忠義はジャニーズに入社が決まり莉奈は医療関係の仕事に着くために2人の恋は終わりを迎えることになった。
2人で見ていた
夕日がなくなるのを見てた
明日の私を探しても
二年前の2人が浮かぶ
のばした手の先の二人での写真を見てため息だけ掴んだ
未来の私を探しても
2人の…忠義との思い出ばかり輝く
先輩の横山さんが呼んでる
行かなくちゃ
分かってる
でも今はもう少しここにいさせて
仕事が終わり家路をしていると
もうすぐ夜が空をそめていくのがわかった
いつかきっと
ここを離れて行った忠義のような立派な夢に
まだ追いつけないけれど
あてのない道の向こう
何かが見つかると忠義も信じてくれてるんだよね。
絶対に踏み出す事が出来たなら
メールの返事を出すからその時は思い出して何もかもが二人だったあの場所へ
静かに街は朝を待ってる