第6章 【かけられた呪い】
………狂愛だ。
喘ぎ声を押さえられず、部屋に響く。
「あっあっ…はぁ…っ」
「私の名前を呼びなさい、シェリル」
「じゃ、ジャーファ…ルっ」
「よくできました」
律動は激しさを増していき、私はいつの間にか彼の袖を掴んでいた。
それに気づいた彼は、私の手を引き寄せて恋人繋ぎする。
「シェリルが欲しい、我慢できない」
「………はい」
「良い子です」
グッと奥を突かれ、私は彼の手を握りながらイッた。
そのすぐにジャーファルさんが私の首筋に顔を埋めるように倒れてきた。
私の中に熱いモノが流れこんできて、彼も果てたことを知る。
「シェリル、シェリル…」
「はい、ジャーファル、さん」
「愛してます、死んじゃうくらい…。あなたがいないと仕事がはかどらない、胸が苦しい」
「…ジャーファルさんの側にいます、いなくなったりしません。明日までずっと一緒にいますから、安心してください」
そう言うと、手を繋ぎ直し、私の横に並び彼は眠った。
寝息が首にかかり、アザのことを思い出す。
包帯から、血が、滲んでいた。
(ジャーファルさん、あなたにまで害が及んでしまったら、私は───…)
彼を抱きしめ、ようやく眠りについた。