第4章 俺もキセキを倒します!
火神は結局、帰っていった。
必然的に黒子と二人きりになるわけで…。
真琴「…。」
黒子「…。」
うぅ…。気まずい…。
真琴「じ、じゃあ、俺そろそろ…。」
この空気から脱出すべく、声をかけながらそーっとコートを出て行こうとしたのだが、
黒子「あの、大野君。」
やっぱり呼び止められた…。
真琴「な、何でしょうか…?」
黒子は私の目の前まで歩いて来て、言った。
黒子「先程は『初めまして』と言いましたか、どこかで会ったことありませんか?」
げ!ヤバい!
真琴「え、え?
そ、そんなことは無いと思うけどな~。」
それは、今このテンパった脳でできる、最大級のごまかしだった(笑)
黒子「そうですか…。」
なんかショボーンっていう顔してる…。
私のごまかしが効いたか!?
よしっ!逃げるなら今だ!
真琴「じゃ、俺、ランニングの途中だったから!
また明日!じゃーねー!」
黒子「あ…。さようなら…。」
今度こそ捕まるまいぞと、全力で逃げた。