第22章 お好み焼き
久しぶりの社長からの呼び出しは、新年会の事だった。
淳子:「えっ!?」
一通り、新年の挨拶を終えて、ソファに座らせてもらったとたんに驚いて、あきらに持たせようとしていた、カップを落としそうになった。
淳子:「そんなん、普通に考えて無理じゃないですか!」
社:「スケット呼んだから!やってよ!」
淳子:「業者に頼めば良いじゃないですか!」
社:「部外者はダメ。シークレットだから。いつも同じような食べ物ばっかりだからさ…道具やら、鉄板やら材料はこっちで用意させるから!やってよ!」
淳子:「なんでうちなんですか!」
社:「淳子ちゃん、関西の人で、お母さんだから料理するでしょ?あきらくんに作るでしょ?」
社:「できる範囲内で良いから!ね?」
半ば強引に押し付けられた、新年会での仕事。
お好み焼きを焼けと言われたのだ。
関東の方にはもんじゃ焼があるから、お好み焼きは馴染みが薄いので、受けるはずだ!と豪語して、私にやらせるらしい…
用意する物をリストアップして、連絡するように言われた。
前日もあきらは幼稚園だから、用意を手伝いに来て、当日も少し早めに来るか…
太輔くんと、来る約束が…残念…
社長室を出て、太輔くんにlineしながら、あきらと廊下を歩いていると、エレベーターから数人の男性が降りてきた。
?:「あ!あきらくんや!」
こっちに気付いて歩いて来た。
?:「可愛いなぁ♪」
びっくりして、声が出なかった。
あきらの前にしゃがみこんで、頭を撫でてくれてるのは、関ジャニ∞の大倉くん!
村:「こら!大倉!いきなりそんなんしたらあかんやろ?ほんま、すんません」
村上くんが、頭を下げてくれた。
大:「こんにちは。いきなりすいません」
淳子:「あ、イエ、大丈夫です」
そう言って、頭を下げると横山くんと渋谷くんと安田くんが来て、
横・渋・安:「こんにちは~♪かいらしなぁ」
と言いながら、あきらを覗きこんだ。
村:「すんません、失礼します。ほら、社長待ってんぞ!」
みんなを急かして、村上くんが先頭を歩いて行った。
大倉くんは、あきらを気に入ってくれてるようで、色々話かけている。
村:「ほら!大倉!はよ来いよ!」