第21章 肌の温もり
シャワーの音がして、目が覚めた。
隣に居るはずの彼女が居ない…
きっと、また恥ずかしいからなんて理由で、先にシャワーしてるんだと思って、布団から出なかった。
彼女の嫌がる事はしたくない。
それに、ベットで散々見た。
キレイで、艶かしく、セクシーで、大胆…
昼間の彼女からは想像できなかったから、俺は我慢できなかった…
起きて待ってようかと思って、身体を起こそうとしたら、腰に鈍い痛みが走った。
昨日頑張りすぎたか?ヘルニアからか?
起き上がれずに居ると彼女がバスローブで出て来た。
髪を上げて、少し頬を紅くして、膝から下が見えてる彼女は、また、知らない感じがして、ドキドキした。
耳にあげたピアスを付けてくれてる。
モゾモゾ動いたら、すぐに傍に来てくれた。
嬉しくて抱き締めると、顔を埋めてくる。
俺は朝ごはんは要らないけど、彼女はいつもあきらくんと食べてるから、ルームサービスにした。
ずっと、思ってた事。
名前で呼びたい…
彼女は、すんなりOKしてくれた。
俺も呼んでほしいと思ってたけど、いざとなると、太輔くんも悪くないと思えて来た…
肩に乗ってる彼女の頭が、まだ濡れたままでひんやりと気持ち良い…
太:「年末年始はどうするの?」
淳子:「今年は、実家に帰るつもり。あきらの仕事も、もう休みにしてくれてるし、ゆっくり帰ろかと思て…友達にも会いたいし♪」
太:「そっか…じゃぁ、次はいつ会えるかなぁ…」
淳子:「実家に帰ったりせぇへんの?」
淳子:「やっぱり実家に帰るんやめるから、うち来る…?」
彼女が腕を絡めながら、俺を見た。少し顔を紅くしてる。
太:「ううん。どうせ、カウントダウンのライブがあるし、その後、飲みに行くだろし、1日しか休みになってないしね」
太:「俺も1日に、実家に行って来よっかな♪」
ピンポーン。
タイミングよく、ルームサービスが来た。
彼女が出ようとするから、
太:「そんなカッコじゃダメだよ!オレが行く!」
バスタオルを腰に巻いて出た。
案の定、ボーイは男性だった。ワゴンを入り口に入れてもらうと、チップを渡して下がってもらった。
柱の影から覗いてた彼女は、
淳子:「慣れてるね~カッコいい♪」
指先で、音のない小さな拍手をしながら笑ってた。