第21章 肌の温もり
目が覚めると、彼の腕枕で、腰の辺りに反対側の手が乗ってる。
心地好い、彼の重み…
寝息が聞こえる距離に彼を感じられて、この上ない幸せを噛みしめながら、枕元の昨日もらったピアスの箱を手に取る。
私は、彼を受け入れたんだと、実感した…
そっと、起こさないようにベットから出て、シャワーを浴びた。
もらったピアスをして、バスローブで戻って、散らかってる服を片付けようと、拾っていると、太輔くんが隣に私が居ないので布団をパタパタ触って探してる。
慌てて手を取って、布団に潜りこむとギュッと抱き締めてくれた。
太:「勝手に離れちゃダメだよ♪」
寝起きの太輔くんの声はまた一段と、セクシーで、もっと聴きたくて、
淳子:「太輔くん…」
太:「ん?」
淳子:「太輔くん…」
太:「なぁに…」
淳子:「太輔くん…」
太:「どうしたの?」
笑いながら、私を見てくれた。
太:「…バスローブ着てる…」
淳子:「うん。先にシャワー浴びさせてもらったよ」
彼の頭をなでなでしながらそう言うと、
太:「一緒に浴びたかったのに…」
やっぱり拗ねた。
淳子:「そう言うと思って、先に浴びました♪」
太:「じゃ、もっかい浴びよっか♪」
笑顔でそう言う彼が可愛いくて、
淳子:「イヤ!こんなん見せられたもんじゃない!」
笑いながら言って、起き上がり彼の腕を引っ張って起こす。
淳子:「朝ごはん…コンビニでなんか買ってこよっか?」
太輔くんは、全然起きる気がしないみたいで、また布団に倒れ込んで、
太:「行っちゃダメ。ルームサービスにしよ」
そう言って、フロントに連絡する。
太:「おいで…」
上半身だけ起こして、両手を広げた彼の隣に座って、肩に頭を乗せた。
太:「淳子って呼んで良い? 」
手を繋ぎながら、聞いてくる。
淳子:「なんでも良いよ。太輔くんが呼んでくれるなら…」
絡めた指を見ながら、そう返事すると、
太:「オレも太輔で良いから♪」
嬉しそうに手を握ってくれた。
淳子:「うちは無理やわぁ…太輔くんのままじゃあかん?」
見上げると彼はちょっと考えて、
太:「太輔くんでも良いっか…オレ、淳子にそう呼んでもらえるの好きみたい♪」