第19章 Nice to meet you!
彼女が作ったお好み焼きは、もちろん関西風で、家でなかなか食べる事がなかった俺は、一人で感動してた。
そして、やっぱり味噌汁とご飯が当たり前のように出て来た。
太:「…」
淳子:「どしたん?なんか変?」
太:「や、お好み焼き定食だな…と思って…」
淳子:「ん?あ!そっか!お好み焼きはオカズやないんか!ごめん!他になんか作るわ!」
そう言って、慌ててキッチンに行こうとする彼女の手を掴んで、
太:「ううん!こっちこそごめん!大丈夫だから、座って…」
淳子:「ほんまに?ごめんよ?早く気付けば良かったな…」
ちょっと凹んでくれた彼女が可愛いかった。
太:「いただきます!」
笑顔で「どうぞ」と、呟くとあきらくんと笑いあってる。
太:「ノリコさん達はどこに住んでるの?」
淳子:「今はヒューストン」
太:「ロケットの?」
淳子:「そう。ノリコの仕事で引っ越したん。通訳の仕事てやっぱり、引く手あまたみたいで、仕事には不自由してないみたい。グリフは器用やから、なんでもできるし。今はカメラマンをしてるねん」
淳子さんが、スマホで彼が撮った写真を見せてくれた。
淳子:「うちもまだ、ヒューストンの家に
は行ってないから、いつか一緒に遊びに行けたら良いのにな?楽しいで♪」
嬉しそうに話す彼女は、俺が一緒なのが当然のように話してくれてるのに気付いてるのだろうか…きっと、気付いていない…それが嬉しかった。
でも、ちゃんと付き合ってって言わなきゃな…
あきらくんの次で良いから、彼女の特別になりたい…