第19章 Nice to meet you!
久しぶりで積もりに積もった話をしていて、外が暗くなってるのに気付かなかった。
慌ててあきらを起こして、夜ご飯の話をしていると、
ピロリン♪
< 太輔→淳子 >
急にごめん。仕事が早く終わったから、今、下に居るんだけど、上がって良い?
太輔くんからのline。
あの日以来、連絡はしてるけど会ってなかったから顔が赤くなった。
ノリが気付いて、どした?と聞いてくれる。
人が来た。とだけ言うと、笑顔で帰る用意を始めた。まだ話したかったから引き留めていると、
ピンポーン
とりあえず、留まらせてドアを開ける。
あきらが走って来て、抱きついた。
久しぶりに会う太輔くんは、少し髪を切って居て、ドキドキした。
太:「あれ?お客さんだった?ごめん!」
あきらを抱き上げながら、そう言うと、ノリコがリビングから来て、
ノ:「わぉ!彼氏?まぁ、どうぞ」
と行って、グリフに話した。グリフも「wow!」と言って手を叩いてる。
淳子:「彼氏じゃないよ!」
言いながら、みんなでリビングに座る。
太輔くんが私の言葉にびっくりしてこっちを見た。
太:「えっ!?」
淳子:「えっ!?だって付き合うなんて言うてない…」
太:「えっ!?でも、オレの事…」
ノ:「あはは。そうなんや?うちはノリコ。旦那のグリフ。アメリカに住んでるねん」
太:「えっ!?アメリカ!?」
これまたびっくりしたようで、差し出された手を握り返してる。
グリフが笑顔で「Hi!」と言って手を出した。
太輔くんは「Nice to meet you My name is TAISUKE」と言った。
ノ:「おぉ!淳子よりできるね~!ええかげん、挨拶ぐらいしたら?」
淳子:「してるよ!Hi!って!」
太輔くんが大爆笑した。ノリコが呆れた顔をして、グリフに通訳した。グリフも笑った。
あきらは、ずっと太輔くんの膝に座って絵本を見てたけど、何かをテレビボードに探しに行った。
ノ:「ほな、行くわ。また連絡するわな?」
淳子:「…判った…後で、念のために帰りの便、教えてな?」
ノ:「もっぺん帰る時に寄るから、そんな顔しぃな♪」
玄関で泣きべそかきそうになって、ノリコがバグしてくれた。