第18章 確認
無事にグランドでのロケが終わって、ちょうどあきらの帰る時間が来た。
スタッフさんと一緒に遊んだ子供達と保護者さん、SMAPとキスマイのみんなに挨拶をして、帰ろうとしたら、太輔くんに呼び止められた。
太:「今日は次の取材を受けたらもう終わりなんだ。終わったら行ってもいいかな…?」
淳子:「え?」
あ:「太ちゃん来るの!?」
太輔くんによじ登って遊んでたあきらの顔が輝いた。
嬉しそうなあきらの顔を見て、つい、
淳子:「ん。待ってる…」
言ってしまった…自分の諦めの悪さに呆れた。
太輔くんはあきらを下ろすと
太:「じゃぁ、また、後でね」
と言って、小さく手を振って皆のところへ戻って行った。
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遅れて球場に着いたから、急いで皆さんに謝って回ったら、背中から叫び声が聞こえた。
振り返ると、あきらくんが俺を呼びながら走って来てる。久しぶりに見た大好きな笑顔は、彼女の笑顔に似ている。
抱きついてくれたので、抱き上げると、皆が居るのに俺が居なくて寂しかったと、小声で話してくれた。
こっちを見てる彼女に気がついて、元気そうだと安心した。
記事が出てから彼女とは、事務所から、連絡手段を取り上げられていたから連絡が取れずに居た。
だから、今日、あきらくんが居る事を渉から聞いて、急いでここへ来た。
彼女にも、あきらくんにも会いたかった…
ちゃんと話したかった…
俺の気持ちを伝えて、彼女の気持ちも確認する…
横:「淳子さんもあきらくんも、元気そうだったね」
移動中の車の中で、渉が言った。
宮:「木村さんとめちゃくちゃ仲良かったよねぇ?」
玉:「オレも淳子さんのオニギリ食べたかったなぁ…今日の具は何だったのかなぁ…?」
二:「香取さんと一番歳が近いって盛り上がってたね!」
千:「たしか、1個下とか言ってたよ?」
北:「中居くんに老けてるて言われて凹んでたな。中居くん、はっきり言い過ぎだよなぁ?」
玉:「木村さんに睨まれてたよ」
女性は年齢の話を嫌うけど、彼女はそうでもないようで、オバサンと前置きは入れたものの、年齢を教えてくれたのを思い出した。
女性のおばさん定義ってなんなんだ?