第8章 コンサートのDVD
太輔くんとデートしてから随分経った。
あれから、あきらの可愛い写真や動画を送ってる。良く撮れた時しか送らないから不定期だけど、太輔くんはいつもありがとうって返事をくれる。
もう少し話したいなと思うけど、それは無理。仕事中かもしれないし、彼女と居るかもしれないから。
私はただのファンで、彼の事なんにも知らないのだから。
いよいよ、コンサートのDVDが発売される。予約してあるけど、朝イチで買いに行く。今年の私の誕生日プレゼントはこれ。
もうすぐ、あきらと私の誕生日。
あきらが私より1週間早い。もう4歳。太輔くんを太ちゃんって呼んでる。
淳子:「よし!あきら!太ちゃんのDVD買いに行こう!」
手を繋いで家を出た。
あ:「太ちゃん!」
SHOPの入り口に大きなキスマイのポスターが貼ってあったのをあきらが指さした。
淳子:「ほんまやなぁ。おっきな太ちゃんやなぁ。あきらの方見てるなぁ。良かったなぁ」
抱き上げて、近づけてあげると太輔くんの顔の部分を撫でてニコッとした。
無事に買えたので帰ろうとした時、あきらにスゴい力で引っ張られた。
何事かと思って付いて行ったら、アクセサリーSHOPの前。
不思議に思っていたら、ブレスレットを指さして、小さな声で「太ちゃん」と。
太輔くんがこんな安値な品物身に付けるハズないと思うよ?あきらくん。と思いながら、買って付けてあげると、大喜び!
すかさず動画撮影。
旦那と太輔くんに動画を送って、
淳子:「あきら、帰って、太ちゃんのDVD見よ!」
あきらと足早に家へ帰った。
拓:「ただいまぁ。あきら、ただいまぁ。お!見てるね~」
淳子:「おかえり!もう4回目やで。1回休憩したら?て言うてるんやけどな」
あ:「パパ、太ちゃん!」
言いながら、ブレスレットを指さして、テレビの太輔くんも指さした。
拓:「えぇ!?パパには見えやんかったわぁ。それしてるかぁ?」
淳子:「うちにも言うてくれるんやけど、よ~見えやんねん」
淳子:「あきらと映ってるやつは一緒に見よ思てまだ見てないねん♪」
拓:「ほな、ご飯食べながら見よか!着替えてくるわ」
2階へダッシュで上がって行った。