第5章 笑顔
淳子:「あきら、象さんや!おっきいなぁ!あ、写真♪」
ご機嫌で鞄をあさってデジカメを取り出した。あきらくんを抱いてて撮りずらそうだ。
太:「撮ろっか?」
淳子:「え?あ、お願いして良い?てか、やっぱり、太輔くんとは撮れやんよなぁ…?」
太:「う~ん。ダメではないと思うけど、聞いてみた方が良いかな。後で聞いてみるよ。それまでは、オレが淳子さんとあきらくんを責任持って、撮るから。カメラ預かってて良い?」
淳子:「うん。じゃぁ、お願いします♪あ!あきらメインに撮ってな♪」
太:「あはは。了解」
あきらくんは動物が大好きなようで、一生懸命、指を指してゾウとか、キリンを教えようとしてくれてて可愛い。歩いてはすぐ淳子さんに抱っこ、歩いては抱っこで…
淳子:「あきら、ちょっと、自分で歩いてよ。ママ疲れたわ。ベビーカー乗る?」
あきらくんは首を横にふって嫌がってる。
淳子:「えぇ~。ママ疲れたもん。ほら、手繋いで。な?」
淳子さんが手を差し出すが首を横にふって両手を上げて抱っこのポーズ。
淳子:「ん~。もう」
そう言ってまた、抱き上げようとしたので
太:「変わるよ。オレでも良い?」
両手を上げてるあきらくんに聞いてみた。
コクンと頷いて、俺の方を向いて両手を伸ばしてくれた。
淳子:「イヤ、重いしいいよ。あきら、おいで」
淳子さんがあきらくんに手を伸ばしたけど、俺にしがみついて離れない。
太:「全然大丈夫だから。抱っこさせて?あきらくん、次は何見る?」
淳子:「ごめんよ、太輔くん。もぅ、あきらってば!あ!もうこんな時間や!お昼ご飯はどうするんかな?」
案内板の隣にある時計がお昼を指していた。