第5章 笑顔
コンコン。
太:「はい」
横:「はよ。行こっか。俺ら同じとこでしょ♪」
太:「はよ~。そいやそだな」
結局、あの後すぐに解散して各自部屋に戻った。気分転換に台本をベットで寝転びながら読んでたら、いつの間にか朝だった。
眠くてあくびしながら渉とホテルのロビーへ向かって歩いていると、玉森と宮田が前を歩いてる。
宮:「あ!二人ともおはよー♪」
玉:「おはよー。ねぇ、ガヤ今日変わって?俺、あの人が良い!」
太:「イヤだ!んな事出来るわけねぇだろ!仕事だぞ!仕事」
びっくりした。まさか、玉森がそんなにあの人が良いと思ってたなんて思わなかったから。話したわけでもないのに、優しそうだからって固執しすぎじゃね?
横:「そうだよ、玉。数時間の辛抱だし、大事なオレらのファンなんだよ?そんな事言っちゃダメでしょ?スタッフも居るんだしさ」
渉がなだめてくれた。
玉森は頬っぺた膨らましてブーブー言ってる。
ロビーにはもうみんな集まってて、スタッフが最終確認をしてる。
ちょっとバタバタしてる?なんかあったのかな?
マネージャーが俺ら4人に気づいてこっちに歩いて来た。
マネ:「みんな、おはよう。玉森、お前のデートの場所、水族館だったよな?あれ、動物園に変更になったから。相手の子には連絡してあるから心配すんな。宮田、お前も水族館から、公園に変更だ」
そう言って、またスタッフの輪に戻って行った。
玉:「どしたんだろね?けど良かったぁ♪ガヤ達と一緒だね♪どっかで会うかなぁ♪」
玉森の機嫌が少し良くなった。
宮:「公園かぁ。なんかで遊んだりすんのかなぁ。あ、呼んでる!じゃまた後でね~」
宮田が北山達、公園組と一緒にホテルを出て行った。
数分後、俺ら動物園組もスタッフと一緒に車に乗り込んだ。
だんだん、胸のドキドキがでかくなってきた。
あの人と話せる。泣き顔じゃない顔が見れる。