第34章 愛してる…
3日あった正月休みは、実家と彼女の実家への挨拶と、メンバーとの新年会で終わった。
大阪の彼女の実家に"お付き合いさせていただいてます"と挨拶したら、俺の職業を知らないようで、だだ、"ご丁寧に…"と、言われただけだった。
妹さんだけが知っていて、彼女と笑い合ってた。
事務所の新年会は、あきらくんが風邪を引いて、彼女ができなくなったので、お好み焼きがなくなって、いつもの新年会だった。
あきらくんの誕生日は仕事で、夜ご飯に誕生日パーティーをするだけになった。
その代わり、メンバー全員で祝ったので、あきらくんはものすごく喜んだ。
彼女の誕生日も仕事だった俺は、日付が変わるギリギリに帰る事ができた。
太:「ただいま♪間に合って良かった!誕生日おめでとう♪」
ソファであきらくんが載ってる雑誌を見ていた彼女が笑顔で俺を見た。
淳子:「太輔!おかえり!」
淳子:「…ありがとう♪」
差し出した紙袋を受け取ってそう言うと、俺のほっぺにキスをした。
淳子:「開けて良い?」
嬉しそうに紙袋の中身を取り出して、リボンをほどいた。
淳子:「…太輔…これ…」
小さな紫色の石が埋め込まれてる指輪。
太:「もう、他のヤツが寄って来ないように…ここにしてくれる?」
彼女の左手の薬指を指差した。
淳子:「…ありがとう♪大事にする…」
彼女は笑顔で涙を堪えてる。
太:「泣き虫…」
笑いながら彼女を抱き締める。
太:「淳子はオレの!あ、あきらくんもだから、あきらくんとオレの♪」
太:「身体に付ける印は消えちゃうからね(笑)」
淳子:「もう!(笑)」
淳子:「印なんかなくても、太輔のやのに…」
俺の首に手を回して、優しく唇を重ねてくれた彼女の腰を引き寄せた。