第4章 デート!?
は?この人何言い出すんだ?
辞退て何?なんで?普通飛び付くだろ!
声の方を振り向くと寝てる子どもを抱きながら小さく手を挙げてる彼女がいた。
目があってペコッと軽く頭を下げてくれたけど、びっくりして思わず顔を逸らしてしまった。
彼女だ。たぶん、オレの相手は彼女だ。
心臓がドキドキする。
マネージャーが急いで彼女に近寄って話し出した。オレが呼ばれた。やっぱり!急いで隣に座る。可愛い子どもの寝息が聞こえてきた。
子どもが居るから無理って、オレはむしろ楽しみなんですけど。
太:「マネージャー、オレはこの子と一緒でも全然良いんだけど、やっぱり二人でデートじゃないとダメなんすか?」
太:「子連れデートも有りじゃないっすか?」
そんな理由で辞退されたら寂しい。オレは子ども好きだから一緒でも全然大丈夫なのに。けっこういろんな所で子ども好きって言ってると思うんだけどなぁ?知らないの?オレのファンなのに?そいや、廊下で会ったときも全然気づいてなかったか。この人ほんとにオレのファン
?違うやつのファンだから、子ども理由に断ってんのか?
でも、オレは貴方と話たい。
泣いてる理由、聞けるかな…
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結局、明日、私は藤ヶ谷くんとデートする。あきらも一緒に。突然すぎて何がなんだか分からずに話がすすんだ。
動物園を3人で回るのだ。他にも横尾さんカップルが一緒らしいが、顔を合わせる事はないだろうと言われた。
駅のホームで旦那に電話で伝える。
もう一日実家に泊まると。
理由を説明するとびっくりしてたが、日頃頑張ってくれてるご褒美だねと笑って承諾してくれた。
あきらは結局、打ち合わせ中に藤ヶ谷くんの胸の中で起きた。私じゃない事に気が付いてキョロキョロ探したが、すぐ側に居るのが分かるとまた藤ヶ谷くんに抱きついた。
それを見ていた誰かがぽつりと「本物の親子みたい」と言ってた。イヤ、イヤ。嫁の年齢高すぎるでしょ!思わず心の中で叫んでた。
電車に揺られてあきらはまた、私の抱っこで眠った。
ボーっと遠くの暗闇を眺めて今日一日を振り返ってて気が付いた。どうしよう!何着て行く?どうしよう!実家にそんなに服置いてない!しかも、こんなおばさんがアイドルと並んで歩く!?
幸に相談しよう!