第31章 季節外れの嵐
部屋を出ると木村さんが壁にもたれて立っていた。
木:「これで良いの?」
淳子:「…分かりません…でも…」
淳子:「話しをさせてくれてありがとうございました!あきらはどこですか?」
木:「メシ食ってる。そんな顔あきらに見せんなよ。今日は泊まってけば?オレらがあきら見るからゆっくり休めよ…」
いつの間にか、私の手をとってくれてた静香さんがニッコリ笑って部屋へ案内してくれた。
静:「ここ使って♪朝は起こしてあげるから、ゆっくり休んで♪眠るまで手握っててあげるね♪」
何も聞かない、話さない。静香さんはただ、私の頭を撫でながら、手を握ってくれていた…
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ガチャ。
木:「お前何考えてんの?」
太:「…泣かせたくないのに…オレが泣かせてます…」
木:「他のヤツにあの涙拭かせんの…」
太:「…」
木:「…お前がそう決めたなら…それで良い…」
木:「今日はうちに泊める。お前は帰るか?」
太:「…ハイ。彼女の事、お願いします…一人で大丈夫です。色々ありがとうございました…失礼します…」
タクシーを呼んでもらって、家へ帰る。
きらびやかな街には色んな人が歩いてる。
スマホが光ってるのが目に入った。
千賀?
千:「あ、ガヤさん?今、翔くんと居るんだけど一緒にどう?翔くんが呼べってうるさくて!」
桜:「お~!藤ヶ谷~!来いよ~!」
タクシーに行先変更を伝えて、言われた店へ向かった。