第31章 季節外れの嵐
マネ:「太輔、お前昨日どこで飲んだ?」
急にマネージャーから聞かれて、控え室で読んでた雑誌から顔を上げる。
太:「えっと…昨日はドラマの共演者とスタッフですけど?え?知ってますよね?」
マネ:「…」
マネ:「抜け出したり、2件目行ったりは?」
太:「してませんよ?なんですか?」
マネ:「前に付き合ってたあの子。二人にならなかったか?」
太:「…なってないと思います…けど…」
太:「え?まさか、またですか!?」
マネ:「あぁ…今回も例のとこからだから止められない…しかも、明日発売だ…」
太:「えぇ!」
マネ:「否定コメントは用意してるから…とりあえず、あの子には近づくなよ?」
太:「…ハイ…」
マネージャーが出て行った控え室で彼女に連絡するかを考えた。
よけいな心配するだろうか…
最近会えてないからこんな日こそ会いたいのに、今日もいつ終わるか分からない…
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珍しく、家の電話が鳴った。
前:「おはようございます!ちょっと迎えに行くの遅くなるので、連絡するまで家に居て下さい!」
あきらのマネージャーの前田さんが慌てた様子でそれだけ言うと、電話が切れた。
時間ができて、なんとなく付けたテレビから熱愛報道の声。
藤ヶ谷太輔の言葉に驚いていると、ご本人様からlineが来た。
< 太輔→淳子>
おはよう♪週刊紙、またデタラメだから、気にしないで♪
<淳子→太輔 >
おはよう♪びっくりした!今、テレビ見たとこのlineやったから!ありがとう♪大丈夫♪
そう返事をしたら、テレビから浅原嵐さん熱愛の声。
が、聞き捨てならない言葉を発した。
『浅原さん、お相手は共演中の子役さんのお母さんのようですね!綺麗な未亡人さんらしくて一般人の方なので詳しくは分からないんですが…』
あまりの驚きに持ってたスマホを落としてしまった…