第28章 誕生日
コンサート当日、あきらの誕生日。
夕方からのコンサートに備えて、朝からお昼にケーキが食べられるように準備をしていたら、キッチンのカウンターに置いてあったスマホが震えた。
彼からの電話で、上がって来ると言う。
ピンポーン 。
淳子:「あきら!太ちゃんやわ!」
あ:「わぁい!太ちゃん!と…玉ちゃん!」
ドアを開けたあきらから出た言葉に驚いて玄関へ行くと、彼の後ろから続いて玉森くんが上がって来た。
玉 :「お邪魔しまぁす♪」
淳子:「え!あ、ハイ、どうぞ…」
淳子:「太輔くん?玉森くんが?なんで?てか、現地集合じゃなかった?」
翔くんが番組でキスマイに会うからと、現地集合できるように手配してくれたのに…?
太:「ごめん!驚かせようって♪」
リビングの扉に手をかけながら、
玉:「コンサート行く前に誕生日パーティーしましょう!」
玉:「ちょっと部屋も飾ろうね♪」
そう言って、持ってた紙袋からモールや飾りをたくさん取り出して、壁に張り付け始めた玉森くん。
玉:「あきらくんも一緒にしよう!」
あきらは喜んで玉森くんに色々話してる。
太:「今日、玉も休みでさ、逆に渉が舞祭組で仕事だったから付き合ってもらったんだ。急にごめんね?」
ポカンとしてた私に、彼の顔が近付いた。
彼からの優しいキス。抱き締めてくれる腕が気持ち良い。
太:「会いたかった…全然来れなくてごめん…」
淳子:「ううん。毎日連絡くれてありがとう♪」
淳子:「今日は朝から会えると思てなかったから嬉しい♪」
太:「オレの車にキッズシート積んであるから、コンサートにはオレので行こ♪」
淳子:「え?キッズシート買うたん?」
太:「違うよ。大丈夫。貰い物だから(笑)」
淳子:「ほんまに?」
太:「ほんまに(笑)」
笑いながら私の頭を撫でてリビングへ入って行った。