第27章 こんな毎日
しばらくして、彼女が洗い物など終わったようでソファに静かに座った。
あきらくんが、ちょうどテレビを付けたところだったので、俺も隣に座った。
淳子:「ほんまに身体、大丈夫?」
心配そうに俺を見てくれるのが嬉しくて、頷いて静かに手を握る。
彼女は俺の肩に頭を置いて、ゆっくり握り返してくれた。
太:「今日…ここに帰って来ていい?」
淳子:「明日の朝は?たぶんあきらが離れへんで?」
太:「淳子は?くっついてくんないの?」
淳子:「ふふ。帰って来てくれるなら、あきらが寝てる間くっついてる♪いい?」
ちょっと頬を紅くしながら恥ずかしそうに俺を見てくれる。
太:「淳子、それ今のオレにはマジやばい…」
どうしても我慢できなくて、キスをした。
太:「急いで帰って来るよ?もっと…するよ?」
チラッとあきらくんがテレビを見てるのを確認して、彼女から俺にキスをくれる。
優しくて、温かいキス…
淳子:「あ、でも慌てたら危ないから迅速かつ安全にね♪」
太:「わかった♪」
淳子:「…遅くなる?」
太:「雑誌の撮影と打ち合わせだから、そんなには遅くならないと思う…また、連絡するね」
彼女を頷いて、また俺の肩に頭を置いた。
太:「じゃぁ、オレの荷物置いてって良い?」
淳子 :「良いよ♪」
太:「オレ、ここに引っ越そっかなぁ…」
彼女がびっくりした顔で俺を見た。
太:「ダメかな…」
淳子:「えっと…急な事で…」
太:「そうだよね…急にごめん…」
淳子:「や、イヤとかそんなんじゃないで?」
彼女がすがるように俺を見る。
太:「うん。大丈夫だよ。わかってる…」
ゆっくり彼女の頭を撫でてあげると、不安そうな表情が和らいだ。
太:「でも、いつか一緒に暮らしたいよ…淳子とあきらくんと…」
淳子:「うん…」
彼女が俺を抱き締めてくれた。