第3章 出逢い
席に着くと小さな紙袋が全ての席に置いてある。中身は席札。と説明書?
【各出入り口付近に貴方が好きなキスマイメンバーのプレートがついた箱があります。箱の中に席札をお入れ下さい】
とだけ書いてある。
幸と交代で、入れに行ってみた。確かにブロック番号がかかれた壁の下に7つの箱があった。
メンバーの名前が書いてある。
あきらに藤ヶ谷くんの箱に入れさせてあげて、始まるまでのもうすこしの時間、どうせじっと座っててくれる分けないので、歩き出した方へぼんやり付いて行った。
けっこう歩いた気がしてあきらを呼び止めようとした時、あきらが誰かに触ろうとしている。
ベンチに腰掛けてイヤホンを付けてスマホを触ってる男の人の膝に手を置いて、太ももをポンポン。スマホを覗きこもうとしている。
イヤイヤ、それはいかんな!あきらくん!
私は走ってあきらの手をとった。
淳子:「すいません!大丈夫ですか?足踏んでませんか?」
淳子:「こら!あきら!邪魔したらあかんやろ?パパのスマホやないんやから!」
あ:「パパ」
淳子:「イヤイヤ、パパは今日はお留守番してくれてるやろ?」
振り返って男の人にもう一度頭を下げる。
淳子:「もう、すいません。ごめんなさい」
男:「イヤ。大丈夫ですよ。可愛いですね。おいくつですか?」
そう言ってくれたので、
淳子:「あきら、いくつですか?」
と言うと、私にしがみつきながら笑顔で指を3本を立てた。
男:「3歳かぁ!えらいねぇ!自分でできるんだね!」
男の人があきらの頭を優しく撫でてくれた。
男:「可愛いなぁ。俺子ども好きなんですけど、抱っこさせてもらえませんか?」
淳子:「あきら大丈夫かなぁ?」
そういいながら男の人にあきらを渡すと、あきらは嬉しそうに男の人に抱きついた。
淳子:「わ!珍しい。パパ以外の男の人大丈夫や」
ふと見上げたその先にあきらの顔を覗きこみながら笑っている見た事ある顔。誰?思い出せずにいると男の人と目が合った。
男の人が驚いてる。
ピロリン♪
幸からlineで戻ってこいと。
淳子:「ほんまにお邪魔してすいませんでした。失礼します」
私はあきらを受け取って引き返した。
びっくりされた?何故に?てか、誰?