第26章 新年会は危険がいっぱい!?
あきらくんを抱いたまま立ち上がって彼女を見てる俺の傍で、翔くんがお腹を抱えて笑ってる。
太:「笑い事じゃないよ!今、剛くんに手ぇ掴まれそうになってた!」
桜:「剛くん、人妻好きだったもんねぇ」
まだ笑いながら、そう返事してくれた翔くんは目に涙を溜めながら笑ってる。
太:「あ!松岡くん…と相葉くん!?」
太:「ち、ちょっと!翔くん!笑い事じゃないんだってば!」
桜:「イヤ、ただお好み焼きもらってるだけだから!おっまえ、おもしれ~なぁ」
太:「あ…岡田くんと長瀬くん…」
ついに、岡田くんと長瀬くんが彼女の前へ…
ちょっと頬が紅くなってる気がする!
二人に話しかけられて、照れたように話してる!
静かになった俺に翔くんが
桜:「なんだよ?岡田くん達がどした?」
太:「…なんでも…」
隣に腰を下ろしてあきらくんを抱き直した。
桜:「藤ヶ谷?さっきのテンションはどぅした?」
太:「…」
桜:「岡田くん達が何?」
太:「彼女の会いたい人なんです…岡田くんと長瀬くん…」
桜:「へぇ…で?なんで凹むの?」
太:「や、なんか見てたら、やっぱオレなんかガキ臭いなぁ…と思えてきて…長瀬くんなんて彼女と同じ歳だからか、スッげー落ち着いててお似合いに見えて来て…」
あぁ…今までの藤ヶ谷太輔が…彼女のせいでいとも簡単に壊れて行く…
なんだ?これ…今の俺、自分じゃないみたい…
桜:「お前、もうちょっとちゃんと自分の彼女信じたら?忘れてるかもしれねぇけど、オレら仕事で色んな事、他の女性としてんだよ?お似合いとか思われてんだよ?彼女の方が不安になっても良い方じゃね?」
そうだ…前にも"もっと若くてキレイで可愛い人が周りにたくさん居るのに…"って言ってた…
彼女が一番気にしてた…
あの時俺は、"関係ない"って思った…
他の人は目に入らない。今もそう。彼女が俺の手を取ってくれた時から、彼女は俺しか見ていない…
だから、さっきの大倉くんも気にする必要なんてなかったんだ…
桜:「ちゃんと彼女の事考えた?ちょっと顔紅いぞ♪」
笑いながら「飲み物取ってくる」と、席を立った翔くんを見て、彼女の会いたい人の中に翔くんが入って居る事が頷ける気がした。