第25章 恋敵?
淳子:「太輔くん、大丈夫?」
彼女が俺の顔を覗きこんでるのが分かる。
太:「大倉くんと会えて良かったね…楽しそうだね…」
俯いたまま言った俺に、
淳子:「うん?まぁ、そりゃ関西弁が聞けるのは落ち着く…かな…?みんな優しくて面白いし…」
と、素直に言う彼女。
太:「男前だし…?」
淳子:「…」
太:「オレは話せないもんね…関西弁…」
淳子:「なんで?どしたん?急に…」
太:「落ち着くなら、優しくしてもらえて楽しいなら、もう戻れば?」
こんな事言うのは間違ってる…わかっているのに止まらない…
太:「あんなに笑顔で…」
淳子:「太輔くん?何言うてんの?落ち着くけどそれは…」
これ以上傍に居ると、メチャクチャになりそうで、俺はその場から離れようとした。
淳子:「ちょっと待って!太輔くん!」
彼女がまた俺の手を掴もうとしたけど、届かなくて彼女が階段を踏み外した。
彼女は目に涙を浮かべて、
淳子:「そんなん…イヤイヤできへんやんか…みんなやる気で、楽しんでるのに…そんなヤキモチ…嬉しくない…」
彼女は俯いて、涙を堪えてるようだった…
俺はどうして良いか分からなくて、泣いてる彼女を残してその場を後にした…
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大:「淳子さん?」
太輔くんが、怒ってる…
大:「淳子さん?どしたん?」
呼ばれてハッと顔を上げると、目の前には大倉くんが居た。
大:「泣いてるん?どしたん?大丈夫?」
大:「あきらくんは?」
淳子:「…キスマイの玉森くんと宮田くんと遊んでる…」
大:「淳子さん達、キスマイと仲良いよなぁ…」
淳子:「え?」
大:「オレが初めて淳子さん達を見かけた時も一緒やった…」
大:「淳子さんが倒れて、藤ヶ谷くんが抱き上げてた…」
大:「用事で事務所に来てた時に走り回ってる男の子と、めっちゃ優しい顔で見てるママさんが居ってん…」
大:「そのあと、木村さんと話してるのをまた見かけた。次はめっちゃ楽しそうに話してて、また違う顔やって、ドキドキしてん」
大:「オレ…前から淳子さんの事、知ってたで…」