第13章 離れないでね?*智*side
「だーめ!」
『だって明日から仕事ですよ?』
お風呂から上がるとちゃんが
急に帰るとか言い出した。
「うん。いいの!
それでもね、うん!」
何がうん!なんだろうね。
『もし泊まれって言うなら、
手を出さないでください。』
・・・・・・無理だ。
『帰ります。』
「ちょっ…待った!
んじゃあね?
その格好はやめてよ?」
帰ろうとしたちゃんの
か細い腕を掴むと、
彼女は笑って
『浴衣で帰りますよ。さすがに…』
その微笑みがすごく綺麗で
優しくキスをした。
『///…どうしたんですか。』
「浴衣、着せてあげよっか?」
『できるんですか?』
「鼻緒できんだからね?オイラ」
『そっか…』
本当は脱がせる方が上手いけどさ、
着付けってしてみたかったんだよ。
それに、
もうちょっと離したくないし。