第10章 100回の愛してる。
食べ終わってベッドで
ゴロゴロする大野さんを
洗い物をしながら見ていた。
なんか…くまみたい。
「ん~……終わった~?」
『終わりました。』
手をエプロンで拭きながら
大野さんに近づくと大野さんは
両手を広げた。
「…おいで?」
『……///』
大人しく大野さんに抱きつくと
大野さんは優しく頭を撫でて
“いい子”って言ってくれた。
「ちゃん」
『はい?』
「好き」
愛してる。とか、好き。とか
大野さんはいつも直球で、
こんな愛が溢れる人は初めてで…
ずっとキュンとしてしまう。
『あたしも…好きですよ?』
「どこが?」
『ん~…笑ったところとか?』
きっと今も見えないけど微笑んでる。
そんな気がした。
『大野さんは?』
「オイラ?
ん~…ぜーんぶ!
ちゃんの全部が好き」
ほら、また直球
あたしたちは抱き合ったまま
二人の愛を確かめていた。