第4章 甘いぬくもり
『…いいものあげようと
思いましたけど変態だからやめます!』
ポッケの中の飴をあげようとしたけど
まさかのあんな発言でやめた。
でも子供みたいに興味津々の
大野さんには敵わなくて…
「なになに!?
オイラが好きなもん?」
『わ、わかりませんけど…
その…欲しいです…か?』
「うん!」
大野さんの目はキラキラしてて
誠くんとあんまり変わんない気がする。
「んあ?いちご飴?」
『知り合いの子が彼氏の分もって…』
言って後悔した。
だって大野さんが彼氏みたいに
聞こえるじゃん、こんなの。
「じゃあ、オイラが彼氏か~」
『ち、違くてっ…その…』
「いいじゃん?
オイラ好きだよ?」
『………え?』
時間が止まった。
絶対これこそは夢だと思った。
飴を舐めながら笑ってる大野さん
「ん?…いちご味…好きだよ?
…ん?何か違った?」
『…い…いいえ…』
たまに思う。
この天然さがムカつく!