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Destination Beside Precious

第6章 4.Wanna Monopolize Love


「けど、女子の初体験って一生の思い出になるって言うだろ?汐には最高の思い出にしてほしいから、その…ちゃんとした雰囲気と場所でって俺は考えてる」

大切な人が〝初めて〟は自分でなくてはいや、と言ってくれている。
なんて幸せなのだろう。
ますます汐を好きになっていく自分がいた。

「そっか、ん、凛くんロマンチスト...」
「うるせー」
「凛くんありがとう...」
「だから今はこれで我慢な...」
そう言って凛はもう一度汐の唇に自分の唇を重ねた。
何回しても慣れることも飽きることもない、深いキス。

「さっきから思ってたんだが、お前のキス甘い。ミルクセーキ...」
「凛くんがくれたんだよ。...なら、凛くんが甘いって感じなくなるまでちゅーしてよ...」
今度は汐が凛に自分の唇を重ねた。
重なった部分で行き来するのはお互いの愛情。
一滴も逃すまいと言わんばかりに唇を重ね続ける。


11月21日。ふたりの3ヶ月記念日。
すれ違いや衝突を経験したからこそ成長できたし、愛情を確認できて心のつながりも強くなった。

仲直りのキスはミルクセーキの味がした。
ミルクセーキは甘い独占欲の味がした。
 
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